2009/9/28
私は「先生」に恵まれている。振り返ると、本当に、そう思う。
人生の最初の師である、山手國広氏。出会ったのは1993年の春だった。山手さんについては以前に幾度か記事にしたけれど、あまりにも山手さんの宇宙観にはほど遠くて削除した。山手さんは、誰かが「先生!」と呼ぶと「ここには先生はいません」と嬉しそうに可笑しそうに笑っていた。「私は一匹の宇宙に浮かぶメダカです」とよく言ってた。96年の晩秋に突然亡くなったので、私たちはすっかり途方に暮れた。泣きも嘆きもしなかったけど、心の中にびっくりするほど大きな穴が空いてしまった。『わかったと、思った途端にわからなくなるんです』『私たちは全て、宇宙が見ている夢・幻なんです』山手さんのお話は、耳に入るとすぐに眠くなった。だから今だによくわかんない。
師を失って、ぽっかりしていた私の前に、また「師」が現れた。
私は、本当に幸せ者だと思う。相変わらず先生のお話は眠たくなってしまうけれど、それは合図のようなものかも知れない。