2010/11/4
母はおととい横浜に帰った。 退院も強引だったが、横浜へも無理矢理帰ってしまった。
朝に急に言われたので 「渋谷までしか送れないよ」と言うと「それでもいい」と言う。 井の頭線に乗っている間はほとんど口をきかなかった。 渋谷のホームから山手線に乗せると 、母は唇をぎゅっと結んで深々とお辞儀をした。 それから向こう側のつり革につかまった。
ドアが閉まり 、小さな身体の後ろ姿が右側へと流れていった。
翌日、おば二人と電話で話す。
「もう頑張らなくて良い 」
「この先何があろうとも、貴女のすべき事は全部終わったよ」と言われた。
2010/11/4
原宿の授業5回目。 今日は少し早く出掛けて、教室の周りを散歩してみた。
車のアジア御飯屋さんやカフェがあった。 御飯食べる程の余裕はないのでカフェの方にした。 ミルク入りのドリップ珈琲。 とても美味しかった。 大きなクッキーも買って、ガレージ内の椅子に座って食べた。
母は独りで旅立つ準備をしている。 どんなに 「私は此処にいるよ」と呼び掛けても、なかなか母の心には響かない。 それが彼女らしさでもある。 可哀想だし、可愛いし、かなしい。
授業が終わったあと表参道を上っていたら、涙が出てきた。