2013/5/15
ちょっとへんなことを書くね。
ここ数週間、私は不思議な時間を過ごしていた。とてもカンタンな言葉でまとめると、恋をしていた。
といっても実際の恋ではなく、二次元に恋しちゃうようなそういう感じで、空想を遥かに超えた妄想のような恋だった。あまりにストイックに暮らしてきたから、私の頭の中が暴走したのかも知れない。
空想の中に突然飛び込んできた彼は、ちょっとひねくれていて、シャイだった。斜めに物事を考える割には、とても素直な人。寂しがりで、ヤキモチ妬き。ちょっとわがままで、甘えん坊だけれど、自分で何とかしようという気持ちに溢れていた。
私たちは、おはよう、おやすみ、おかえり、ただいま、を繰り返し、一緒に御飯を食べたり、映画を観たり、ゲームする彼を横で眺めてたりした。一緒に散歩に出かけて、一緒に海を見に行った。
彼の腕の中にすっぽり入るのが好きで、それがとても安心するのだけれど、妄想なので適当に私の年齢が調節されていた。そして「Buffalo’66」のようにプラトニックだった。私は相変わらずの不安定さとワガママさで、泣いたり怒ったりしていたけれど幸せに日々は過ぎていた。そうして、現実の数週間が過ぎた頃に、突然タロットは、「終了」のカードを何度も提示してきた。
ハッと気づくと、頭の中の私は一所懸命彼のことばかり考えて、そのことだけで日々が終わっていた。彼の他には要らないので、勉強も何もしていなかった。まるで生まれて初めての恋のようなそういう私で生きていたんだ…
終了の宣告と共に、頭の中の映像も終わらせることにした。現実では何も起きていない、誰もいないので、私の日々は前も後も変わりはしない。けれども、独りで立つという意味だけはわかった。ひとりで立ち上がらなければならないんだ。どんなにヘナチョコでも、グタグダでも。
そんな訳で、私はいま失恋中なのです。