2016/3/25
十代の頃はどんな日々を過ごしていたのか、記そうと思います。
テレビは、深い時間には番組はほとんどなかったです。各チャンネルごとに一日の放送の終わりを伝える画面が映り、そのあとは砂嵐だけが流れている静かな時間帯がありました。テレビが眠ってる時間は、私たちはラジオを聴きました。小さなラジオのアンテナをしっかり立てて、枕元に置いたり、勉強机に置いて試験勉強しながら聴くのです。
私がよく聴いていたのは、ニッポン放送のオールナイトニッポンが始まる前の時間帯でした。「タムタムタイム」とか「あおいくんとさとうくん」とか「コッキーポップ」とか。「コッキーポップ」はヤマハのポプコンの曲をずっと流していたので(その他も流していたのかな?調べないとわかりません)中島みゆきとか八神純子とか、たくさんのシンガーソングライターの歌を聴きました。
「オールナイトニッポン」もよく聴きましたが、私が特に好きだったのは、まりちゃんズというグループがパーソナリティーだった、ラジオ関東の番組を毎週欠かさず聴いていました。びっくりするぐらいめちゃくちゃタラタラした番組で、メインボーカルの尾崎さんはたいがい途中で寝てしまって、エンディングテーマが流れるとやっと起き出すのです。その番組があまりに好きだったので、一度だけ延々とカセットテープに録音したのですが、その回は放送前のスタジオにグレープがやってきたそうで、あちこちにイタズラ書きされていてまりちゃんズは文句を言ってました。
友達とのやりとりは、携帯はありませんでしたから、家電のみで連絡を取り合いました。好きな人が出来ると、家の人に話を聞かれたくないので、公衆電話からかけるのです(私はそんな楽しい思い出はありませんでしたが)。十円玉をいっぱい用意して、外に出て好きな人に電話をかけるのは私の憧れでした。
その頃はダイヤル式の電話で、穴の空いたダイヤルを指で回し、下には数字が書いてあるのですが、穴と下の数字がひどくずれてる電話があるのです。そのズレのためになかなかかけられなくて焦るという夢を、今でも見ることがあります。もちろんメールもありませんから、好きな人が出来ると、お手紙を書いて渡しました。直接告白する人もいて、少し暗くなった部活帰りの時間帯は、キャーとかギャーとかいろんな悲鳴や野次が聞こえてきたものでした。お手紙の場合は、切手を貼って郵便で出したり、その人の家のポストに投函したり、直接渡す場合もありました。
こうして並べてみると、しーんとした時間があったり、伝え合うのも時間がかかったりで、何かとのんびりした時代でした。
ゲームもネットもないので、雑誌や本や漫画を読んだり、レコードを買ったり、それを友達と貸し借りしました。
そんなことを明け方に思い出しています。