2023.9.30
放送作家時代に仲良しだった男の子から38年ぶりにXで声をかけられた。38年ですよ。こわい。
その子はある番組のミニドラマに大学の仲間と共に出演していたのだが、その後スタッフとして働いていたのだ。とにかく忙しい番組で、常に人手が足りないから、有能なU君は目をつけられたのかもしれない。いやまて、私がスカウトした気もしてきたぞ。「明日までに◯◯を100人用意しろ」「インド人を出来るだけ集めて」「◯日までに都電脇で壁に大きな絵を描いてもいい物件を探せ」「キャッチコピーが決まってない新人歌手を探せ」などなど。気が狂いそうなことを毎日強いられるのだった。私は毎日タレント名鑑やら電話帳やらを駆使して何かしら誰かしらを探していたのでした。スタッフ全員気が狂っていたから、なぜか奇跡的にいつも間に合って、回を追うごとに輪をかけて気が狂っていく。そんな過酷な時期にプライベートでも仲良くしてくれた弟のような人がU君だったのだ。当時の私は代田橋の水道道沿いに建つ狭い階段付きのアパートに住み、ロッテリアとアイスコーヒーと笹塚のラーメンと煙草で身体ができていた。当時のスタッフは、いまやコメンテーターになってたり、局の重鎮になってたり、売れっ子作家やカリスマ監督になってたりして眩しい方がずらりと揃っています。一方私のほうは、当時とさほど変わらず貧しく慎ましいyo。
2023.9.26
数日前からガチ終活してる。ひとはそれを断捨離と呼びます。私は服などはワンシーズンで処分するので、さほど持っていないのだが、過去の写真や日記や手帳などはごっそり溜まっている。要するに思い出部門である。加えて実家から運び出した母の思い出部門。これらが天袋や押入れにひしめきあってる。私が元気なうちに処分したいと思いつき、重い腰をあげたのです。
手帳捨ててよし、手紙捨ててよし、若い頃のメモ捨ててよし、とやってたら、なんもかんも要らなく思えて楽しくなってきた。
2023.9.11
テレビを見てあの方ずいぶんお年召したな〜と調べると「私より年下じゃん!」ってことが多くなってきた。こういう些細な積み重ねでひとはウツになっていくのかもしれないぞ。身体が以前より動かないとか、薬の外箱の文字が読めないとか(幸い私はど近眼なのでメガネを外せば読めるんだけど)。アイドルの顔がおなじに見えたり、ヒットしてる曲が全然わからないとか。世の中はもう自分を相手にしてないんだな〜(あえて主語でかい)って考え出すと、自尊心ボロボロになって、ひとは果てしなく落ちてゆくのである。と、書いたけど、今日運動の場所で会ったSさんは、来月から3ヶ月間職業訓練校で勉強なのだそうだ。「まだまだ頑張らなくちゃ!」とのこと。尊敬。「自分の機嫌は自分でとるのよ!」と(別所さんの言葉を)教えてくれたのもSさんである。ありがたや。
雑誌やテレビやインスタでロールモデルを探せなくとも、自分で自分らしい生き方をつくってゆけばよいのだ。肌を白くするつもりはないし、顔じゅうに広がるシミに悩んでないし、「10歳わかく見られた〜い」って思ってねんだよ、うるせーな!と、毎度出てくるネット広告に思う私なのでした。おしまい。