慌ただしい日々の合間を縫って、リフォームの済んだ実家を見に行ってきました。襖も壁も天井もピカピカでした。此処でたくさんの幸せな物語が育まれればよいなと心から思います。
母が亡くなった後、残りの荷物をどうしてよいかわからず、4年も放っておきました。大事な雑誌、大事なカセットテープ、大事な服。大切に思い過ぎてどれを残してよいのやらわからず、結局、一軒分ほとんどを捨てました。今になって、ラジオからコツコツと録音したお気に入りのカセットテープをとっておけばよかったとか、ずっと集めていた雑誌を捨てなきゃよかったとか思います。けれども、私の心の中にちゃんとしまってあるので、それでもう十分なのかもしれません。
人生は短いなあと、ここのところずーっと思っています。チャーリー・ブラウンみたいにやれやれと悟ったふりをしてコロンと横になったら、床に置いていたモニターにポタポタと雫が落ちて、なんだ泣いてるのかと気づきました。悲しくも寂しくもないのに涙が出るのは、秋が深まったせいなのかもしれません。