タロットがいかに創造性と結びつき、新しい文化、新しい時代(ニューアイオン)をつくるのかということを心から信じ、また実際に体験してきたので、「ココだ」と思う方向へ来る日も来る日もむやみに投げていた。でも何年経っても一方的で、こだまは返ってこなかった。いまにして思うと当たり前なのだ。私、私、私ありきで、エゴの「私」が考えた方向だったからだ。
私の先生は70年代(だと思う)に渋谷のPARCOでタロット教室を開いた。日本で最初のタロット教室だそうだ。開いたというか、正確に書くと、レオン先生に教わりたい方によって開かされてしまった。先生らしいエピソードだなあと思う。先生はご自分の勉強に集中していたいのに、いつだって、教わりたい人によって外の世界へ引っ張り出されてしまうのだ。
今月、吉祥寺PARCO地下のパルコブックセンター跡に、映画館『アップリンク吉祥寺』が出来た。そして、その映画館はタロットにとても縁があることを知った。今日『エンドレス・ポエトリー』を初めて観て、色々不思議に思ったところがあった。タロットの象徴があちこちに散りばめられていたし、途中で巨大なタロットカードまで出てきたからだ。上映後にアップリンク代表の浅井隆さんのトークショーがあり(浅井さんは『エンドレス・ポエトリー』のエグゼクティブプロデューサーです)、映画製作の経緯や、ホドロフスキー監督とタロットの関係についてもお話し下さったので、それらの疑問が綺麗に繋がった。作品にも、浅井さんのお話にも、グラグラ揺さぶられて、予定になかった次の時間帯の『ホドロフスキーのDUNE』まで観てしまった。そしてさらにグラグラ揺れた。
今日一日であまりにいっぺんに繋がることがやって来て、すごくびっくりした。そのことを休憩時間にちょうどお会いした浅井さんに上手く伝えられなくて残念に思ったけれど(しばらく落ち込んだくらい)、投げ続けていた寂しかった日々に比べたらそのズレはなんてことはない。頑張って生きてきてよかった。
相変わらず、頭のよろしくない文章だけれど、そのことを怖がるのももうやめた。やめた。
2018/12/30