2013/9/5(Twitterより)
渋谷の『ジニアス』と明大前の『マイルス』で青春を送ったので、どうしても大きな音で聴ける場所に惹かれてしまう。
『マイルス』のカウンターの右端にだいたいいつも座っていたのですけど、目の前の壁にコルトレーンのサインがありました。
大のコルトレーンファンのママのために、当時常連客だった大学生たちが、新宿厚生年金会館からライヴ終わりのコルトレーンを拉致して、オープンカーに乗せて甲州街道突っ走って、『マイルス』まで連れてきたのだそうです。
そんな訳で、壁に黒いマジックで書かれたサインがあるのですが、ママがいつも寄りかかってるからどんどん薄くなる。
「ママ!コルトレーンのサイン、消えちゃうぅ」と時々誰かが訴えるのですが、ママはにっこり笑いながら煙草をふかして「そうねえ」と言うくらいなのでした。そしてまたしばらくすると寄っかかる。
ママは女優の卵だった時もあるし、小田急ロマンスカーレディの第一期だそうで、とても美しいひとです。
けど性格が男らしいので、貴重なオリジナル盤をどんどんかけて、バイト君にも触らせる。オリジナル盤がへたっても平気。
私は、ジャズのレコードとCD、実家のを合わせてもたぶん5枚ももってない。全て心と身体に刻まれている。
拉致されてる時のコルトレーンは大喜びで、オープンカーに乗せられて子供みたいにはしゃいでたと言ってました。←たしか拉致した人が。