アーサー王講座
Stone Queen,Stone 6,Stone 7 の瞑想(森下由香)
★Stone Queen
聖杯の出家者の森を離れてから、また旅を続けました。ストーンのクイーンの城はなかなか見つかりませんでした。もしかしたら城は目に見えないところにあるのかもしれない。最近日常に追われていて、目に見えることばかりこなしているから、見つからないのかもしれません。見ている風景に重なっているのかもと気づいて、聖杯の出家者からもらった手鏡で、あたりの景色を写して見てみました。すると曇った空の上空にお城があるのが見えました。なんだやっぱりここと重なっているんだと思い、そこまでどうやって行ったらいいか考えました。黒い鳥が飛んできたので、クイーンのところまで連れて行って欲しいとお願いをしました。クイーンの城に行くためには自分の荷物を置いていかなきゃ(身軽にならなきゃ)いけないそうです。コートも、コートのポケットに入っているものも、そこに置きました。薄い服と簡単な靴だけになりました。聖杯の出家者にもらった鏡やストーンの4でもらったエメラルドの指輪は必要な時にまたくださいとお願いして鳥に預けました。身体はすごく軽くなり、空を飛んでお城まで行きました。石の窓からクイーンがこちらを見て優しそうな顔をしているのがわかりました。私は手を振ってそこまで飛んで行きました。窓から入るとクイーンは木で出来たボードゲームをしていました。対戦相手の駒も置いてあったので、誰かとしていた途中なのかなと思いました。「ここからの続きをどうぞ」と言われたので、ルールはわからないけれどやってみようと思いました。このボードゲームは不思議で、自分で駒が動いたりします。クイーンは驚いてる私を見てクスクス笑いました。駒はそれぞれ自分でぴょんぴょん飛びます。それぞれの駒が私の人生のいろんな場面を見せてくれました。その時の私は困っているようでした。クイーンは上から覗き込み、困っているそれぞれの私の映像に何かを囁いています。すると過去の映像の私は嬉しそうにしていました。クイーンは手鏡を持っていたので、のぞいてみることにしました。中には私が写っていて、その私は若く、けれど分別がつく年頃でした。実際のその頃の私は、仕事を辞めた後でお金に困っていたし悩みが多かったのですが、鏡の中の私はすっかり元気を取り戻していました。「今でもこの娘はあなたの中にいます。これは今のあなたです」とクイーンは言いました。私はまだまだ行動できるんだなと安心しました。心の状態が大切、どんな時も諦めてはいけない、諦めたらそこで終わりとクイーンは言いました。真っ赤な大きな石の指輪を私にくれました。今見た映像の私が保持されているのだそうです。
★Stone 6
クイーンの後をついて行き、向こう側の丘の上まで歩きました。夜になった頃、環状列石が見えてきました。環状列石の真ん中に大きな焚き火が燃えていたので、今夜はセレモニーがあるんだと思いました。一番手前の、丸みがあって安定した石の前に座りました。クイーンは石の後ろに回って城に帰って行きました。私の後から石の前に座る旅の仲間がやってきました。#12 The Wounded King(傷ついた王), Stone2, Stone Maiden(R), Gril4, Sword4(R)です。これらの仲間は、生きることの難しさと聖杯探求の道の厳しさを伝えていますが、辛かったり厳しかったりするだけ実りも尊く大きいことを教えてくれています。人生上の障害を怖がる必要がないことがわかりました。
★Stone 7
仲間たちと一晩語らった後、再会を約束して旅を続けました。一人になると孤独で一層寂しい感じがしましたが、もう以前のように途方に暮れたりはしません。なんとしても前に進もうと言う気持ちだけで歩き続けました。すると目の前には壁がありずいぶん壊れていました。誰かについてこられたらとか、狙われているのかとか、様々な不安がよぎりますが、この壁を直そうと決めました。困った時はエメラルドの指輪を呼べばいいと思い、天に祈りました。私の左手に指輪が現れたので、壁を直すためのしっくいや道具を頼みました。それらの道具は魔法のように現れたので、安心してひとつずつ直しました。心配していた怖いものは現れませんでした。不安が消えたので、壁の補修は終わりにしました。夜更けになりそれは城から続く壁であることがわかりました。目の前には特別な石が立っており、その石から光る文字が現れました。よくここまで歩いてきました、けれども道はまだまだこの先もありますよ、と励まされた気がしました。文字は踊るように光っていました。私の人生を励ましてくれる音楽が鳴り響きました。それらは懐かしく、けれども過去ではなく明日へと繋がっている音楽でした。これからどんなことがあっても、死が訪れても、それは繋がってゆきますよと伝えてくれているようでした。この道を歩けて本当に良かったと心から思いました。
2017/5/29
先日のアーサー王講座の瞑想を転載しました。普段は載せないのですが、現実ととてもリンクしていたので、大事な時なのかなあと思い記すことにしました。もうすぐアーサー王講座の補講も終わります。いよいよ私も学んだことを携えて自分で歩かなくてはなりません。
聖杯探求は、自分の欲求、自分の欲望、自分の幸福を一切入れないことなので、この世的にはとても虚しい旅です。何にもないのですから、、、。
あんなに泣きながら歩いたのに、必死で進んだのに、辿り着いた先のそこは空っぽでした。キラキラと光るこの世の幸せ。溢れるほどの数々の豊かさと才能。非の打ち所のない空間でした。けれども異世を基盤とする私にとっては違うものが広がっていたのです。探していたものは何処にもありませんでした。
帰り道、途方に暮れてしまって、目の前が真っ暗なように感じました。そういえば瞑想の途中で旅の仲間を知るためにカードを引いたのですが『傷ついた王』が入っていたのでした。何もないと知ることが旅の本当の始まりですから、ようやくスタート地点に立てたのかもしれません。瞑想が示したように道はまだ続くのだし、私がこの生を終えたとしても延々と続きます。人の一生は短く、この道は果てしなく長いのです。
傷ついた王の瞑想の時に学んだ「この旅のほんのひとコマになれますか?」という言葉が、今また、私の心のなかで響いています。