2013/4/12
生まれて初めて行った夏フェスは「ROCK IN JAPAN FES.2006」上の娘とラズウェル氏と3人で行った。たしか茨城の海だったか、日帰りだったので、始発で出かけて終電近くで帰った。
娘はスピッツの大ファンだったので、どうしても草野さんをこの眼で見てみたいということで「そしたら勉強がんばりなよ」の条件付きで、2人で付き添った。すごい人の数だったけど、私の持ち前のガッツで娘の手をつかみ、一つ前の奥田民生の時から走りに走り、前から5人めくらいの場所でスピッツを聴いた。ちょうど日が暮れる頃で、ステージのところどころにオレンジ色の光が反射していた。ラズウェルさんは一人でのんびり、遠くの後ろの芝生でお酒を飲んだり何か食べたり寝たりしていた。
その日は不思議な夜で、満月で、風もなかった。私たちは帰る支度をしながら、最後のCoccoを聴いたのだけれど。Coccoは歌の前に「このステージは特別なんだ」ということを話し始めた。周りのひとたちは当然そのことをわかっていて、わーーーーという叫びや喜びの声が沸き起こった。
とても大好きなひとと離れて生きてゆくことを決めて、ずっと会わないできたが、今日はひさしぶりに一緒にステージに上がる。このステージのために初めて顔を合わせた時、二人で泣きながら音合わせをした。お互いにずっと泣きっぱなしだった。というようなことを話していた。わたしはCoccoというひとを知らなかったのだけど、その話が身体の一番奥深くまで届いて、なんにも知らないのに涙した。大きなまあるい月と一緒に、辺りに降り注ぐ彼女の歌声は、ほんとうに素晴らしかった。
あのお話がなんのことかずうっとわからなかったのですけど、昨夜耳にしたもので、ほどけるように理解した。
http://www.youtube.com/watch?v=7tIrIbf7Bz8&list=UU-JDndHxD9_dQLCeU-Voj0g&index=19