2009/11/9
先日、赤坂の「寧樂(なら)」という喫茶店を検索してみたら、まだ存続していると知って驚いた。
二十数年前に通っていた事務所は、コロンビア通りに面した小さなコーポの中にあった。寧樂も同じ通りにあって、草花が咲く小道を入った突き当たりの、古い日本家屋が印象的なお店だった。山田洋次監督の定宿も、同じくコロンビア通り沿いにあったそうだ。事務所のメンバーはお散歩中の監督とよくすれ違っていたらしい。私も一度だけお見かけした。
TBSの朝のラジオのネタが思いつかなくて、前日の〆切りギリギリになってから、心細く、日暮れた猫坂をひとりのぼって行ったことを思い出す。
赤坂の夜はやわらかくあたたかい。
今宵もまた、誰かを迎えるあかりが、其処此処に灯っているのだろうな。